孤独な私がおしゃべりしたい時間

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月平均15冊以上本を読む魔女の読書記録と心に残ったあれやそれ。

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自分が読みたくない記事を量産しない方法

ブログの書き手として言うことでもないかもしれないんですが、

敢えて言いたい!!!!

 

あなたは、自分のブログ、

読者として読みたいですか?

 

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叫べ!!!!!

 

今回は

  • ブログの毎日更新で感じた自己嫌悪
  • ブログがスカスカな内容になってしまう理由
  • おもしろい記事を書くにはどうすればよいか

について書いていきます。

 

キーワードは「自分が読みたいと思うか」です。

 

調べて出てくるブログの大半が同じ情報の書き方を変えたものじゃないですか⁉

知りたいこと、わからないことを検索すると出てくる

上位サイトの多くがまとめかブログですよね。

 

 

自分の知りたい答えがあるか、上からざっと見ていくと

その大半の中身はほとんど同じです。

 

 

需要と閲覧数の関係から検索エンジンに評価されるサイトが

類似してしまっているのかもしれませんが、

情報を検索する側としてはモヤモヤします。

 

 

 

ブログってつまらない文章多くないですか⁉

更に大半がほとんど同じ内容な上に、上滑りというか

読んでもわかるようなわからんような文章が多い印象なのも悲しいです。

 

 

「いかがでしたか?」って

そもそもあなたはこの内容を理解しているのですか?と

執筆者に問いたくなるような記事も時々見かけます。

 

 

このネタで書けば広告費が稼げる、と考えての執筆かもしれませんが

正確な情報を得たい検索者にとってはノイズに感じてしまいます。

 

 

 

毎日更新しようとすると始まる自己嫌悪

私自身、このブログの毎日更新を心がけた時もありましたが、

熟成させずに出した文章ほどどこかの切り貼り、

SNSから取ってきたような内容でつまらなくなり、

自分が嫌になってしまいました。

 

 

じゃあどうしたら

  • 上滑りしない
  • 面白味のある
  • 役に立つ

形で情報を提供できるのでしょうか…?

 

 

「読みたいことを、書けばいい。」という話

悩んだ末に手に取ったのが「読みたいことを、書けばいい。」(著:田中泰延)でした。

 

読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術

読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術

 

 

 

本当に文字通り「読みたいことを、書けばいい。」というだけのことであれば

実はブロガー界隈ではよく言われていることですよね。

 

 

「過去の自分に向けて書きましょう」

「自分が知りたいと思うことを、他の人も知りたいはず」

 

 

田中泰延さんの「読みたいことを、書けばいい。」では

自分が求めている情報を他の人に与える、という内容面だけでなく

文章の構成や中身の充実具合にも応用できる考え方を与えてくれます。

 

 

 

一番大切なのは「調べる」こと

「読みたいことを、書けばいい。」には

『物書きは「調べる」が9割9分5厘6毛』という節があります。

 

 

そこでは

『人間が創造したものにはすべて「文脈」がある』と述べています。

原型、下敷き、模倣、引用、比喩、無意識…

そうしたバックグラウンドの上に個々の創造物が生まれます。

 

 

それら下敷きになったものとどう関連しているか、

どう発展させているかというのを、

ちゃんと調べて指し示すと、読む人は「ああ、なるほど」となる。

「読みたいことを、書けばいい。」p147 

 

 

個々の事例、作品についてなにか書くにあたって

そのバックグランドを一次資料にあたって調べたうえで

語ることで深みが出るのです。

 

 

文脈を調べる、とは――文脈を味わう楽しさを知る

文脈を調べて作品を味わう例としては

批評を楽しむための一滴の蜜 - 孤独な私がおしゃべりしたい時間という記事で

ご紹介した「お砂糖とスパイスと爆発的な何か」がおすすめです。

 

アナと雪の女王」や「ファイト・クラブ」など有名な作品を

"フェミニズム"というひとつの切り口で分析し、

文脈から作品をどう読み解くかという流れを見せてくれています。

 

優しい語り口で新しい興味を与えてくれる

非常におもしろい本でおすすめです! 

お砂糖とスパイスと爆発的な何か—不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門

お砂糖とスパイスと爆発的な何か—不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門

  • 作者:北村紗衣
  • 出版社/メーカー: 書肆侃侃房
  • 発売日: 2019/06/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

witch-of-book.hatenablog.com

 

 

"一次情報"がなんとかかんとか…わけわからん!!

という人におすすめなのが森見登美彦氏の「熱帯」です。

 

 

最後まで読んだ人がいない、という佐山尚一著の幻の小説「熱帯」。

「熱帯」はどんな結末を迎えるのか知りたくて

読者たちを追いかけるも次々と行方不明となり、

それぞれが手にした「熱帯」の物語が展開されてゆきます。 

 

 

 作品自体は入れ子構造になっていてやや読みにくい部分もありますが、

情報を追いかけていくという視点では

「熱帯」というたった一つの本を追いかけるだけなのに

なんと難解な展開が広がっていくのか、実感できるはずです。

 

 

難解でややこしいのですが、それぞれが一次情報を追い求めた結果

物語が広がっていく…という点で非常におもしろ味があると思います。

熱帯

熱帯

 

 

 

 

【余談】その情報って信頼できるもの?という疑問

人様のブログにとやかく言うことじゃない、

と思いながらも一節だけ。

 

 

私が一番「その情報って信頼できるもの?」と

怪しむことが多いのが「心理学ブログ」です。

 

 

人間関係や恋愛の悩みで検索すると

かなりの頻度で上位に挙がってくると思うのですが

これって信用してよいものなのでしょうか…?

 

 

これは心理学が怪しいという話ではありません。

現に私は大学で4年間心理学を専攻していました。

 

 

その中で学んだのは「心理学は統計」だということです。

心理学は人の心や行動を実験や個別ケースから分析したもので

数学のように「1+1」が必ず「2」と一つの答えになるわけではありません。

(※1+1=2にならない!みたいなケースの話は今は除外しています、すみません…)

 

 

また、それぞれの実験結果や個別ケースをどう分析するかの部分には

その研究をした研究者がどの学派、

つまりどの文脈に属しているかによって異なる解釈が行われているはずです。

 

 

そういったことを踏まえずに

「○○という理論があるんです!!」と

絶対的な法則のように紹介する“心理学ブログ”には違和感を覚えます。

 

 

もっとも「他人の子ことを上手く扱えたら…」というのは

人間の永遠の欲望ですから、そういった意味では

不十分な情報であれ、欲求の解消には一役買ってると言えるでしょう。

 

 

私自身はこうしたブログには

もっとバックグラウンドを踏まえた記事を書いてくれ…と思いつつ、

そんなことが出来るなら心理学講義として

お金を得るレベルの技量が必要な気もするので

いつも口をつぐんでブラウザを閉じることにしています。

 

 

 

まとめ 「自分の内面を語る」ことについて

「読みたいことを、書けばいい。」にはこんなことも書いてありました。

 

つまらない人間とは「自分の内面を語る人」

(「読みたいことを、書けばいい。」p140)

 

 

自分の内面を語るの(とコピペ)はすっごく楽です。

何より楽なのは一次情報が自分自身だから

調べる手間が省けることでしょう。

 

 

でも「私の内面」「あなたの内面」、

好意を抱いている人以外誰も読みたくはないと思います。

 

 

一次情報にあたるのは時間がかかりますが、

それでも「自分が読みたい」と思う記事を書き続けるには

1つ1つの記事に時間をかけるしかないのかもしれません。

 

 

ここまで読んでくださってありがとうございます。

魔女(まじょ)@意識は高くないマン (@korokorokemari) | Twitterでした。